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これまでの年功序列による給与体系も崩壊しつつあり、良い大学を出て良い会社に就職するよりも、手に職をつけて手堅く生きるという方向へ親子共にシフトしつつある現在、好きなもの、興味のあるものを仕事に選ぶというのは重要なことです。というのも仕事をする上で様々な障壁にぶつかったとき、それを乗り越える原動力は人それぞれとはいうものの、それでも自分が好きで選んだ仕事であれば、そう易々とは降参しないからです。たとえばプログラマであれば、こんなことができないか、あんなことは可能か、と楽しく想像できる人にとって、現在の仕事と直接関係がなくても、様々なスキルや知識に興味を覚えるのは極めて自然なことです。一方嫌々とはいわないまでも、仕方なく仕事に選んだという人にとっては、そのような想像自体が乏しくて、必要に迫られて新しい情報を仕入れるのも、あるいは苦痛であるかもしれません。
もっともいくら好きだからとはいえあくまで仕事であれば、クライアントの意向に沿うことが最優先であるのは言うまでもありません。しかし趣味か仕事か区別が付かない人の場合などに、得てして自分の嗜好に傾き過ぎるあまり、クライアントを置いてけぼりにする場合も少なくありません。芸術家であれば許されることも、技術者としてのプログラマに期待される役割は、確実にクライアントの意向を満たすプログラムを作成し、それが実効性を持つことである点は、忘れてはならないのです。またプログラミングが面白くなれば、新しい技術を使ってみたり、これまでに誰も試したことのないものを作りたくなるかもしれません。しかしどれだけ立派なプログラムであっても、予算と納期を無視してはプロ失格です。熱い情熱はもちろん必要ですが、一方ではそれに引きずられることのない、クールな判断が求められるのです。
専門用語を羅列して一般ユーザーにはわからない言葉で話していては、コミュニケーションに差し障ります。どんな専門家にも共通することですが、相手が理解できる言葉で自分の専門知識を伝えることができる技術は、仕事をスムーズに進める上で重要です。専門分野にどっぷり浸かるあまり、一般人との交流を遮断してはいけません。また技術革新の激しいIT分野において、プログラミング言語も多種にわたり、それぞれに精通することは難しいかもしれません。しかしクライアントの要求に将来的にも応え続けてゆくためには、問題解決に有効な様々なプログラミング手法とその組み合わせを用意できなければなりません。従ってそのスピードに付いて行けなければ、たちまち絶滅危惧種になる恐れもあるということを肝に銘じておかなければなりません。
「未経験者でもプログラマになれるの?」という質問を受けることがありますが、答えはYESです。当たり前のことですが、今現役で活躍しているプログラマも最初は全員が未経験者です。プログラミングを学ぶ方法としては独学の他スクールに通うなど、いくつかありますが、未経験者可の求人募集に採用されれば、その会社の研修プログラムで学ぶこともできるでしょう。
企業に勤める会社員プログラマの年収は、おおよそ400万~500万円が相場と言われています。一方、ハイレベルなスキルを持ってフリーランスで活躍するプログラマなどは、年収1,000万円以上稼ぐケースも稀ではありません。未経験からスキルと実績を積むまでの間の下積み期間はそう高い収入は得られないかもしれませんが、それはプログラマに限らずどの業界でも同じです。
プログラマとしての経験がない場合、実務経験のあるプログラマより少しでも優位に立つために効果的な自己アピールをする必要があります。自己アピールの効果的な手段として、ポートフォリオがあります。これまで独学で得たスキルや作成した成果物をアピールできるため、未経験者であっても十分アピールすることができます。しかし、ポートフォリオ自体は転職活動をする多くの人が作成しているものです。評価に繋がるポートフォリオを作成することがポイントです。